公園にはもっとたくさんの子供たちがいた。幼児から小学生までの子が、入り乱れて遊んでいる。入り口の近くには、去年撤去されたはずのジャングルジムがある。
「夢、なのかな」
 僕がいつも遊んでいる公園の、いつもとは少しずつ違う景色。ジャングルジムに登っているのは数人の男子小学生。ブランコに女子が集まっているところは、いつもと同じだ。

 ジャングルジムと対角線上の位置には、黄金色の葉をたくさんつけた大きな樹がある。
「ここには切り株があったはずなのに」
 僕はその幹の手触りを確認する。手のひらにごつごつとした質感が伝わってくる。とても夢だとは思えない。
「いたっ」
 上からなにかが降ってくる。足元に落ちた茶色い粒を拾い上げると、丸い形をしたどんぐりだった。よく見ると足元にいくつものどんぐりがある。この樹から落ちてきたのだろう。
「いたい!」
 どんぐりが立て続けに落ちてくる。正確に僕の頭を狙って。
「おまえだれだ!」
 頭上から聞こえてくる声に顔を上げると、僕と同じ年くらいの少年が樹の枝に立っていた。